チェーンにかかる張力計算はコンベヤチェーンが運行中に起こりうる最大張力を計算しなければなりません。
ここでは代表的な場合についての張力計算式を示します。
以下の計算式によってチェーン張力の近似値を計算することができます。
ここでは代表的な場合についての張力計算式を示します。
以下の計算式によってチェーン張力の近似値を計算することができます。
T=チェーンに掛かる最大張力(kgf)
Q=起こりうる最大輸送量(t/h)
S=輸送(m/min)
V=垂直鎖車中心距離(m)
H=水平鎖車中心距離(m)
C=鎖車中心距離(m)
W=運行部の重量(kgf/m)
※チェーン、バケット、エプロンなどを含む
Q=起こりうる最大輸送量(t/h)
S=輸送(m/min)
V=垂直鎖車中心距離(m)
H=水平鎖車中心距離(m)
C=鎖車中心距離(m)
W=運行部の重量(kgf/m)
※チェーン、バケット、エプロンなどを含む
f1=チェーンとガイドレールとの摩擦係数
f2=輸送物と底板、側板との摩擦係数
f3=輸送物による係数(kgf/m3)
h=輸送物がトラフや側板を滑って輸送される場合の高さ(m)
n=駆動部の伝導機械効率
HP=所要馬力
f2=輸送物と底板、側板との摩擦係数
f3=輸送物による係数(kgf/m3)
h=輸送物がトラフや側板を滑って輸送される場合の高さ(m)
n=駆動部の伝導機械効率
HP=所要馬力
f1の値 | ||
ローラ径 D(mm) | グリース給油 f1 | 給油なし f1 |
D<50 | 0.15 | 0.20 |
50<=D<65 | 0.14 | 0.19 |
65<=D<75 | 0.13 | 0.18 |
75<=D<100 | 0.12 | 0.17 |
100<=D | 0.11 | 0.16 |
f2の値 | |
輸送物 | f2 |
石灰 | 0.30 - 0.60 |
コークス | 0.35 - 0.70 |
ぬれた灰 | 0.55 - 0.65 |
乾燥した砂 | 0.60 - 0.90 |
石灰石 | 0.35 - 0.55 |
f3の値 | |
輸送物 | f3 |
石灰 | 80 - 150 |
コークス | 40 - 60 |
セメントクリンカー | 約200 |
砕石 | 約200 |
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一般式
\(T=16.7\cfrac{Q}{S}(V+f_2H)+W(V+f_1H)+1.1W(f_1H-V)+f_3h^2H\)
\(但し\\(1)\hspace{12pt}(f_1H-V)>0\mbox{の場合はこの項を}0\mbox{とする。}\\(2)\hspace{12pt}f_3h^2H\mbox{の}h\mbox{が}150mm\mbox{以下の場合は、この項は省略することが可能とする。}\)
\(HP=\cfrac{1.1}{4500}\times\cfrac{s}{n}\{T-W(V-f_1H)\}\\\mbox{但し}(V-f_1H)>0\mbox{の場合はこの項は}0\mbox{とする。}\)
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垂直輸送の式(例:バケットエレベータ等の場合)
\(T=(16.7\cfrac{Q}{S}+W)C\\HP=\cfrac{1}{250}\times\cfrac{QC}{n}\)但し、バケットエレベータでは、ブーツで輸送物のすくい込みによる損失を見越して、実際の中心距離より下記の値を増して計算することとする。
(a)連続式バケットエレベータ 1.5m
(b)間隔式バケットエレベータ 3.0m
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水平輸送の式
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ストラットコンベヤ、エプロンコンベヤのように輸送物を載せて輸送する場合
\(T=(16.7\cfrac{Q}{S}+2.1WS)f_1C\\HP=\cfrac{1.1}{4500}\times\cfrac{1}{n}(16.7Q+2.1WS)f_1C\) -
トラフコンベヤ、フライトコンベヤのように輸送物を掻いて輸送する場合
\(T=(16.7\cfrac{Q}{S}+2.1WS)f_1C\\HP=\cfrac{1.1}{4500}\times\cfrac{1}{n}(16.7Qf_2+2.1WS)f_1C\)
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ストラットコンベヤ、エプロンコンベヤのように輸送物を載せて輸送する場合
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チェーンの大きさの決定
チェーン速度と安全率コンベヤチェーンの大きさの決定は、前述の計算式から求めたチェーンの最大張力に、ある程度の安全率をかけて、強度的に所要チェーンを選定することができます。
チェーン速度
(m/min)安全率 20以下 5 - 7 30 6 - 9 40 7 - 10 50 8 - 13 60 9 - 15 70 10 - 17
しかし強度の他にチェーンの摩耗、すなわち軸受荷重によってチェーンを選定することが適正です。
強度安全率のみで単純にチェーンの決定することは危険ですが、チェーン選定の目安として利用することができますので、簡単に右記表に示します。
この安全率はチェーンの平均引張強さに対する安全率です。なお安全率を求めるには概略次式により、最低安全率は右記表のように5~7として下さい。
\(S=\cfrac{4V}{Z}\)
S=安全率
V=チェーン速度(m/min)
Z=鎖車の歯数